預言者ムハンマド(イラン) – アジアフォーカス福岡国際映画祭2016 –

預言者ムハンマド(イラン) – アジアフォーカス福岡国際映画祭2016 –

「預言者ムハンマド / Muhammad, the Messenger of God」

★★★★☆

邦題 預言者ムハンマド
英題 Muhammad, the Messenger of God
製作国 イラン
製作年 2015年
監督 マジド・マジディ
上映時間 158分

<あらすじ-公式サイトより->

壮大なスケールで描く宗教史劇

これまで本映画祭で、多くの秀作を発表してきたマジド・マジディ監督最新作。預言者ムハンマドを通してイスラム世界を描く一大歴史絵巻。本作の音楽を『スラムドッグ$ミリオネア』などで知られるインドの作曲家・A.R.ラフマーンが担当。ラフマーン氏の福岡アジア文化賞大賞受賞を記念しての特別上映。

預言者ムハンマドって誰?

この映画を観る前に、ムハンマドやイスラム教について少しでも知っていると映画が面白くなる!というわけで、少しだけ書いときます。

ムハンマドは、イスラム教の創始者。
モーセ、イエスその他に続く、最後にして最高の預言者でありかつ使徒と言われていて、ムハンマドが神からの啓示を受けたのが40歳頃(西暦610年頃)。
イスラム教は、ムハンマドを通じて人々に下したとされるコーランの教えを信じ、唯一絶対の神(アッラーフ)を信仰しています。

イスラム教の誕生は紀元7世紀、キリスト教は紀元1世紀、仏教が紀元前6世紀ということなので、歴史的には少し新しめってことになりますね。

預言者ムハンマド、圧巻の160分

ムハンマドの誕生から少年時代を描いた歴史ドラマ。
イスラム世界、イスラムの教えの根本を訴えていて、迫力あるシーンもあり、見応えのある160分。

イスラム教は、唯一絶対の神(アッラーフ)を信仰しているので、主人公ムハンマドの顔(表情)は赤ちゃんの時からずーっと見えないようにしてあるのも興味深くて、映像と音楽、セリフで魅せていて良かったです。
ムハンマドが神からの啓示を受けたのが40歳頃とのことなので、映画の中では「特別な子」としてスポットが当たってはいるんですけども、ムハンマドを巡る周りの大人たちのドラマとも言えそうでした。

音楽も映像も衣装も素晴らしかったです。
音楽は「スラムドッグ$ミリオネア」で数々の賞を受賞しているA.R.ラフマーンが担当。
福岡アジア文化賞受賞2016を受賞したとのことで、ラフマーンさんが来福されていました。

実は3部作らしいよ

調べたら全3部作らしい…
この1作目を7年かけて作ったらしいので、ちょっとこれどうなるんでしょうか。
2部、3部も期待ですねー。

チャールトン・ヘストンの「十戒」「ベンハー」とか好きな方は、観られるとよろしいかと思います。映像的には「ロード・オブ・ザ・リング」や「300-スリーハンドレッド-」とか、そっち系好きな方も。

エチオピアの王のイメージってまさにあんな感じだよなぁ~
「ロード・オブ・ザ・リング」のじゅう遣いのあの目張り入れてゴージャスな感じ。
だからこそ、イスラムの質素な感じが映えるのだけどもー。

私はすごく面白かったです。
160分あっという間!