ロマンス狂想曲(台湾) – アジアフォーカス福岡国際映画祭2014 –

ロマンス狂想曲(台湾) – アジアフォーカス福岡国際映画祭2014 –

「ロマンス狂想曲 / Apolitical Romance」

★★★★☆

邦題 ロマンス狂想曲
英題 Apolitical Romance
製作国 台湾
製作年 2013年
監督 シエ・チュンイー
上映時間 90分

<あらすじ>

甘くてピリっと刺激的な異文化交流ラブコメディ

台湾と中国大陸のむずかしい関係を、ふたりの若い男女に託して爽やかに描く。アーチェンは役所で働くやさ男。ある日、北京から祖母の初恋の人を探しに来たチン・ランと出会う。美人だが、わがままで押しが強い。人捜しの旅で、ふたりは感じ方考え方の違いに衝突を繰り返す。近づけそうで近づけないもどかしさ。ぎくしゃくしながら、このドタバタ恋愛喜劇はノンストップで突っ走る。

「ロマンス狂想曲 / Apolitical Romance」

タイトルの元ネタは、リッチー・レンが歌ってヒットした「對面的女孩看過來」ということで、原題は「對面的女孩殺過來」。
直訳すると「向かいの女の子が殺しにやって来た」という物騒なタイトル!
監督いわく「普通にやって来るのではなく、すごい勢いで来た」という意味なんだそう。

台北の28歳の公務員アーチェン。
上司に提出する企画書をまとめるのには「中国大陸の人間との交流が不可欠」と言われて、台北の食堂で知り合った中国人の旅行者チン・ランを自宅に連れ帰ることに。

祖母のかつての恋人を捜しに台湾にやってきたチン・ラン。
提出する企画書の修正に協力してもらう代わりに、人探しを手伝うことになったアーチェン。
政治的背景も違えば性格も違う2人は、感じ方、考え方の違いに衝突を繰り返しながらも、互いに信頼する関係を築いていく。

近づけそうで近づけないもどかしさ。
2人を通して台湾と中国大陸の難しい関係を爽やかに描いていて、アップテンポの展開が心地よい作品だ。
そして家族との関わり合いに関してもほろりとさせてくれる。

政治的に難しい関係にある国はたくさんあるけど、人と人とは分かり合える、つながることが出来る。
若い世代にはその差を「埋めていく力がある」と感じさせてくれる。

それにしても、アーチェン。見事なガンプラヲタ!それもとっても爽やかな。
チン・ランのお蔭で、アーチェンは自分の夢に向かって進んでいくのだが、チン・ランのガンプラへの扱いがひどすぎると話題になっていた(笑)。
その理由が、彼女が彫刻を勉強している学生だということが分かったから。

まぁ、確かに。
芸術が分かる人は、そういうものに対しても敬意をもって扱うのではないかな~と。
監督はガンダムが大好きだと言っていたから、逆に意図してそういう風にしたのかもしれないね!


上映前挨拶では、「福岡が大好きになりました。」とシエ・チュンイー監督。
チャン・シューハオさんは「福岡に来てからは、毎日ラーメンを食べています。」と言って笑いを誘っていた。
シエ・チュンイー監督もチャン・シューハオさんも爽やかなイケメンで、このお二人からロマンスお裾分けしてもらえて最高の1時間半。

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