Fujiwo Ishimoto EXHIBITION

  • 2010.09.03
  • Last Update: 2016.03.18
  • Exhibit
Fujiwo Ishimoto EXHIBITION

先週末、IMS 8Fの三菱地所アルティアムへ行ってきました。
1歩足を踏み入れると、そこは石本藤雄さんが描いた自然の世界。

石本藤雄さん。
1974年以来、「marimekko」社でテキスタイルプリントデザイナーとして活躍し、
その後、現在に至るまで「ARABIA」にて陶芸作品の制作を続けていらっしゃいます。

オープニングレセプションとトークイベントでは、石本さんを囲んで和気あいあいな雰囲気に。
石本さんが手がけたテキスタイルは、いまや約300点以上!
あ、これも石本さんのデザインだったのか!というテキスタイルがたくさん。

トークショーでは、フィンランドに行った経緯や
marimekkoに入社する経緯(これがなかなか面白かった)、現在に至るまでのお話を聞く事が出来ました。

marimekkoを代表するテキスタイルデザイナー、マイヤ・イソラとも一緒に働いたそうで、
「僕はそんなにUnikkoには興味ないんですけどね、
マイヤは等倍の大きさでデザインを描いていましたよ」と、さらっと大胆発言をしたり、
大変面白かったです。

帆布のトートバッグのラインを作るのにも携わったそうで、
marimekkoのテキスタイルデザインはともかく、バッグの歴史も作った方だったんですね。

現在は、ARABIAで陶芸作品を制作されている石本さん。
パンフレットで見たときは、手のひらに乗るくらいの小さなサイズだと思いきや・・・

それはそれは迫力のある陶芸作品でした!
壁に掛ける花のモチーフも、ひとつひとつが30~50cmのサイズで存在感がありました。

「作品には名前を付けているんですか?」と聞くと、
「いや~名前がないからね、”あ” ”い” ”う” って付けたんですよ。ただの花ですよ。」

marimekkoのテキスタイルにはひとつひとつフィンランド語で名前が付けられているのですが、
それも石本さんが付けたわけではないらしく、
「社長がね、SUMO(相撲)って言うから、そう言われればそうかもって思って」なんて言ったり。

おおらかですね~。

石本さんの作品には、日本的(和的)なものを感じるなぁと思っていて、
フィンランド生活が長い石本さんが、日本的(和的)なものをどのように生み出しているのか、
また、石本さんの作品をフィンランドの人たちがどう感じているのか、興味があったので聞いてみたら、

石本さんいわく
「日本人から見たら和的、フィンランド人から見たらこういうもの(デザイン)だと思う」のだそうで、
意識して作ったり、会社から和的なものを求められて作るわけではないのだそうです。

和的センスだと感じるのは、日本人として生まれ持った美的感覚なんですね。

最後に写真を一緒に。
1979年発表の石本さんのテキスタイル [ RIMPI ] のワンピースを
「キュートだね」と言ってくださった石本さん。

素朴で、おおらかで、飾らなくて、温かい、そんな人柄から生まれる、やさしい作品たち。
お時間のある方は是非、見に行ってみてください。

【Fujiwo Ishimoto 石本藤雄展 布と陶に咲く花】
場 所: 三菱地所アルティアム
会 期: 2010/8/28/(土)-10/11/(月)・(祝)
休館日: 9/21(火)
開 館: 10:00-20:00
入場料: 一般400円、学生300円