ジャングル・スクール(インドネシア) – アジアフォーカス福岡国際映画祭2014 –

ジャングル・スクール(インドネシア) – アジアフォーカス福岡国際映画祭2014 –

「ジャングル・スクール / The Jungle School」

★★★★☆

邦題 ジャングル・スクール
英題 The Jungle School
製作国 インドネシア
製作年 2013年
監督 リリ・リザ
上映時間 90分

<あらすじ>

学ぶことの素晴らしさを教えてくれたのは…

NGOで働くブテットはスマトラ島の森で暮らす子どもたちに読み書きを教えていた。ある日、森の中で倒れ、別の集落の少年ブゴに助けられる。彼の集落には読み書きできる大人がいない。そのせいで森の外の人間から不当な扱いを受けていると知ったブテットは……。実在の人物を主人公に、気鋭リリ・リザ監督が、自然、文明、教育、そして次世代に向け未来を穏やかな視線で問う。

「ジャングル・スクール / The Jungle School」

スマトラの熱帯林を舞台に「森の人」に読み書き計算を教えた女性教師ブテット。
その実話を元にしたリリ・リザ監督の「ジャングル・スクール」。

伝統と文明、そして教育とは何か。
なぜ知識(勉強)が必要なのか。
本当に住民たちのためになる支援がどういうものか。

学問が災いをもたらすという原住民の価値観も尊重し、
心から教育を望む子供の気持ちにも寄り添うブテット。
ジャングルで自然と共に生きる人々が、自分たちと森を守るための教育。
森の外と森の中をつなぐコミュニケーションとしての教育。
純粋で素直な子供たちに未来を託して。

最後は彼女の想いが実を結ぶ。
そして私たちも映画を通して「なぜ勉強するのか」「本当の支援とは何か」を考えるのだ。

とにかく、カメラワークが素晴らしい。
アニメーションも使っていて、子供が見ても分かりやすい内容。
そしてブテットにくっついて離れない二人の子供がとっても可愛い!

「ジャングル・スクール」主人公を演じたのはプリシア・ナスティオンさん。
2013年のアジアフォーカス・福岡国際映画祭で上映された「聖なる踊子」の主演女優。

プリシア・ナスティオンさんとリリ・リザ監督、お二人とも去年は福岡に来ていたので、実は福岡で出会ってこの映画を一緒に作ったのかな!?
なんて思いながら鑑賞した。
素直に感動する、納得の観客賞受賞作品だった。

ディレクター懇談
福岡観客賞受賞おめでとう!