ダークホース(ニュージーランド) – アジアフォーカス福岡国際映画祭2015 –

ダークホース(ニュージーランド) – アジアフォーカス福岡国際映画祭2015 –

「ダークホース / The Dark Horse」

★★★★★

邦題 ダークホース
英題 The Dark Horse
製作国 ニュージーランド
製作年 2014年
監督 ジェームス・ネイピア・ロバートソン
上映時間 124分

<あらすじ-公式サイトより->

勇敢に立ち向かう気持ちが伝染する

実在したマオリ族のチェス・プレイヤー、ジェネシス・ポティーニを主人公に描く情熱的なドラマ。ジェネシスは地方のチェス・チャンピオンだったが、精神を患い入院していた。退院後、ギャングがたむろする兄弟の家で生活するが、そんな荒れた日々から何とか脱出したいと模索していた彼は、地域の子どもたちにチェスを教えるクラブを開設する。そして、わずか6週間後に開催される全国大会に彼らを出場させると公言した…。

「ダークホース / The Dark Horse」

マオリ族の精神疾患を抱えるチェスの天才が、自らはホームレスになっても貧困家庭の子供たちにチェス教え、希望や夢を与えていく。
弱小チェスクラブを勝利に導くという王道ストーリーに、主人公ジェネシスと兄+息子マナの葛藤を描いていて、個人的には文句なしの観客賞!

マオリ族は誇り高き先住民族だが、現代社会の中では多くの問題を抱えてるらしい。
実際、ギャングも多いらしく、この映画でのギャングの描き方で脅迫を受けたと笑って答えるプロデューサーのトムさん(笑い事じゃないよw)。

ただ、映画で描きたかったのは、そうした難しい問題があったとしても、それを乗り越えていくヒーローの姿だったとのことで、ギャングの脅迫を受けてもこの映画を作り上げた「ダークホース」チームと、実在の人物たちへ心からの拍手を送りたい。

マオリ族の神話などは、知らないことばかりで新鮮だったし、最初のシーンでジェネシスが雨の中、手を広げているシーンは美しすぎてそれだけで感動した。
映像はとても洗練されていてハリウッド的、今年のロッテルダム国際映画祭では観客投票でぶっちぎりの第1位を獲得というのも納得。
再上映求む!

さて、ジェネシスが持っているマオリのチェス。
駒ひとつひとつがとてもカッコよかった。
あの駒はジェネシスのものなのか聞いたら、映画用に作ったとのことで、世界に1つしかないそう。
今はトムさんがこっそり!持ち帰って飾っているらしく(笑)、その中のひとつを頂戴って言ったら、いいよ!って…
軽いよ、軽すぎるよ~!

ノリが抜群によくて、熱いハートを持ったトムさんの笑顔、どうぞー。