いつか、また(中国)– 福岡アジアフィルムフェスティバル2015 –
- 2015.11.07
- Movie 福岡国際映画祭2015
- アジア映画
「いつか、また / The Continent」
邦題 | いつか、また |
---|---|
英題 | The Continent |
製作国 | 中国 |
製作年 | 2014年 |
監督 | ハン・ハン |
上映時間 | 104分 |
<あらすじ>
男三人の中国大陸横断の旅を描く青春ロードムービー
中国の東の果てにある島で生活している3人の若者が、広大な中国大陸を横断しようと決意。旅の過程で、幼なじみの女性、文通相手、コールガール、バイカーなどとの出会いと別れを経て、さまざまな経験をした彼らは、ついに大陸を横断することに成功し、あるものを目にする。
「いつか、また / The Continent」
中国の東の果てのある小さな島で生まれ育った3人組。
そのうち1人が西の果ての小学校に転勤することになり、残りの2人が車で赴任先まで送っていくことに。
この3人のストーリーかと思っていたら、3人のうち1人は早々にまさかの離脱(笑)。
そう、これこそが冒頭の「初日で兄貴達と別れて、3年待ってる」の一人。
後に、ライダーが加わり、旅はまた3人になるんだけど、
彼もまた想定外の離脱で消えるので、この物語の主人公は、ジャン・ホーとハオ・ハンのふたり。
ハオ・ハンは、豪快で楽天的、でも実は内面がもろい男。
小学校教諭ジャン・ホーは、一見情けなく見えて、芯の強い男。
旅が進むにつれて、ハオ・ハンとジャン・ホーの立場が逆転してくるところも絶妙なのだ。
ロードムービーにありがちな友情物語、成長物語ではない感じが新鮮、
どこか突き放してる感じが心地いい。
原題は「後會無期」で、意味的には「もうきっと会わないでしょう」といったニュアンスということだから、その後のことは自分で考えといてという感じか。
いろいろ疑問に思う部分があるのに、
その辺はまったく回収されないところも「後會無期」ということかもしれない。
大事な車を乗り逃げされたハオ・ハンに
ジャン・ホーが言った言葉「あいつの話にだって真実はある」。
この映画にだって真実が散りばめられてる(笑)。
音楽で小林武史も参加している本作、
台湾、中国の有名俳優満載らしく、中国でハリウッド作品を抑えて堂々の1位を獲得したらしい。
とにかく、全編を通して笑える、俳句の世界みたいなロードムービー最高。
もう一度観たい秀作なのだった。
-
前の記事
ダークホース(ニュージーランド) – アジアフォーカス福岡国際映画祭2015 – 2015.11.07
-
次の記事
福岡国際映画祭2015総括 2015.11.07