ハラル・ラブ(独・レバノン) – アジアフォーカス福岡国際映画祭2016 –
- 2016.09.22
- Last Update: 2016.09.25
- Movie 福岡国際映画祭2016
- アジア映画
「ハラル・ラブ / Halal Love (and Sex)」
邦題 | ハラル・ラブ |
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英題 | Halal Love (and Sex) |
製作国 | 独・レバノン |
製作年 | 2015年 |
監督 | アサド・フラッドカー |
上映時間 | 95分 |
教義とともに愛して恋して…
開放的な国際都市でありながら、一方でイスラム教的制限も多いベイルート。そこに住む3組のカップルを通して、平凡な人々がコーランの教えを破ることなく、夫婦の問題や恋、男女の性的欲望に折り合いをつけようと奮闘する物語。ベールの向こうにリアルなムスリム世界も見えて来る傑作コメディ。
男女の煩悩は万国共通?
レバノンの首都ベイルートを舞台に、結婚や離婚や恋愛を描く上質コメディ。
イスラムのカップル3組を通して、コーランの教えを破ることなく、自分たちの幸せを模索していく人々の姿をユーモアたっぷりに描いています。
経典による性教育、一夫多妻制、簡単に夫から離婚可能、短期契約婚というシステムなど知らないことだらけだったし、ムスリムの戒律がどのように人々の生活の中にあるのか、SEXも含めた男女関係の細部まで描かれていて、本当に興味深かった!
登場人物たちは、全員が超真剣。
人間どこの国でも変わらないなぁ、としみじみ。
とにかく笑える!
Q&A聞きました
ムスリムの女性たちは、外出時にチャドルやヘジャブを身につけているためか、身も心も保守的で不自由そうなイメージが強くあるんだけど、現実のレバノンの女性たちは、驚くほど明るく進歩的で、人生を謳歌している感じが素敵でした。
伝統的家族の堅苦しさもあったりと少しシリアスな場面もあるのだけど、イスラム教徒の自由な価値観に驚かされると同時に、女性たちのユーモアと機転にニヤリとさせられるのも良かったー。
ポスターにも描かれているとおり、表面上は違うように見える人たちも、実はベールの中は同じ人間なのだと、気付かされる作品になっているんだけど・・・
うん。下ネタが多い(笑)
ヌーヌーはもう頭から離れない!
イスラムの女性の恋愛観をちょっと覗き見
イラン生まれでフランス在住のマンガ家、マルジャン・サトラピの『刺繍──イラン女性が語る恋愛と結婚』をご覧あれ。
封建的な空気にがんじがらめにならず、自由に心を羽ばたかせているイラン女性たちの姿を見ていると、自然に元気がわいてくる一冊です。
ダリン・ハムゼさん曰く、レバノンとイランは少し離れている(レバノンはイスラエルの隣の小国)んだけど、恋愛の価値観はとても似ているらしいので、読んでからこの映画をみると、なるほど!となることもアリ。
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福岡観客賞 受賞おめでとう!
私も文句なしの星5つ投票。
納得の観客賞受賞ですねー。
主演のダリン・ハムゼさんのスピーチはこちら
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