君の名は。
「君の名は。」
邦題 | 君の名は。 |
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製作国 | 日本 |
製作年 | 2016年 |
監督 | 新海誠 |
上映時間 | 107分 |
公式サイト | 君の名は。 |
この夏、日本中が恋をする
いや、ホント「日本中が恋をした」と言っていいですよね。
1,000万人動員、150億円突破とか聞くとね~。
大ヒットしているというので、なんだか「観に行かなきゃいけないんじゃないか?」という義務感(?)で観に行きました。
山深い田舎町に暮らす女子高校生が夢で見た、東京に暮らす男子高校生。
奇妙な夢を通じて入れ替わり導かれていく、世界の違う2人の隔たりと繋がりから生まれる(色んな意味での)「距離」のドラマ。
時間軸に混乱する
時間経過の表現が最初観ていて分からない感じで、現在と過去の時間軸が巧みに交錯していると分かったのが中盤らへん。
途中で気づいたのが、扉や引き戸を足元あたりで捉えて開閉するカット。
扉の開閉が主人公ふたりの世界の境界線を意味している?
中盤あたりから少しサスペンス要素ありで面白い
時間軸が交錯する中で、夢での入れ替わりが出来なくなった瀧が三葉に会いに行くあたりから、ストーリーがサスペンス展開になってきて、観ている方も瀧の想いのほうに引きずられる感じで、事件を紐解いていく(組紐・彗星はキーワード)感覚になる。
三葉の家族の話もちょっとシリアスだし、その後の彗星の行方も分かるだけになかなか辛いシーンが続く。一生懸命駆けずり回る三葉たちを応援している自分は、もうもしかしたら瀧の想いと一緒なのかもしれない。
ただ映像が抜群に綺麗だし、彗星のシーンも本当に綺麗だから、そこまで「重いわ~」「辛いわ~」って感じにはならない。
最終的にはハッピーエンドだから、多幸感の残る映画になってます。
これが実写だったら違う終わり方のほうが好きだったかもしれないけど、アニメだからハッピーエンドのほうがしっくりきたのかもね。
「君の名は!?」「君の名は!?」
「君の名は。」のPVを観ていた夫が、最後の方の「君の名は!?」「君の名は!?」の掛け合いところで「クンタ・キンテー!」って。
なんかもうそれだけで、じわじわきちゃってて。
ここ多分感動シーンなのに笑ってしまうなぁ…
映画大丈夫かなぁ…と思いながら観てたんですけども。
やっぱり「クンタ・キンテー!」が頭をよぎったね…
くすってなったよね…感動シーンなのにね…
クンタ・キンテは『ROOTS/ルーツ』というドラマの主人公の名前で、奴隷商人によってアフリカからアメリカへ連れてこられた若者クンタ・キンテとその子孫たちを主人公に、黒人奴隷の歩んだ苦難と闘いの歴史が描かれた真面目なドラマ。決して笑えるドラマではないです。小学校の頃に観て、ドラマの内容にかなりの衝撃を受けて、クンタ・キンテの名前は一生忘れられないものに。
『ROOTS/ルーツ』リメイクされたらしいので観てみたい。
時間系とか入れ替わり系のアニメ
「時をかける少女」とか「転校生」とか、まぁ色々あると思うんですけども。
私が一番好きなのは今敏の「パプリカ」です。
宮崎駿の後をいくのは今敏だと思ってた…46歳で亡くなっちゃったんですけど。
「パプリカ」の原作は筒井康隆なんですけど、あの筒井康隆のまぁある意味単純なストーリーを、複雑で混乱させるようなアニメ映像に落とし込んでいるところが今敏の魅力です!
大好きです!
「君の名は。」感想箇条書き
- 主人公ふたりとも可愛い
- 神木隆之介はアフレコもうまい
- 映像がとてもきれいで見応えあり
- 日本文化へのリスペクトが感じられる
- RADWINMPSとBUMP OF CHICKENの違いがよく分からない
- クンタ・キンテが頭から離れない
- アニメが好きなら観てみて
- 今敏の「パプリカ」のほうが好きだな、やっぱり
- EQが低い人にはあまり響かないのかもしれない(ちなみに私は200満点中65)
「君の名は。」面白かったです。
誰が見ても「面白かったよー」って思うだろうな、っていう作品です。
2回目を観たら、伏線が張ってあるところなんかにも目が行くだろうから、また違う感想になるんだと思いますねー。
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