百日告別(台湾) – アジアフォーカス福岡国際映画祭2017(台湾映画祭) –
- 2017.10.05
- Movie 福岡国際映画祭2017
- アジア映画
「百日告別 / A Gas Station」
邦題 | 百日告別 |
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製作国 | 台湾 |
製作年 | 2015年 |
監督 | トム・リン |
上映時間 | 96分 |
あらすじ-公式サイトより
それぞれの旅の先に 待ち受けていたものとは
妻のシャオウェンと間もなく生まれる子どもを楽しみにしているユーウェイ
だが、交通事故が運命を大きく変えてしまう
シンミンは婚約を ユーウェイは妻と未だ見ぬ我が子を失ってしまったのだ
人生の羅針盤を失ったかのように立ち尽くす二人
合同葬儀の場で初めてその存在を知った二人は
出口のない悲しみの迷路から抜け出せずにいた
苦しみの中、ユーウェイはピアノ教師だった妻の生徒たちの家を尋ね歩く…
シンミンは新婚旅行をかねて 新メニューを探しに行くはずだった沖縄 へと旅立つ…
「大切な人の死」と向き合う100日
1秒前まで、隣にいた大切な人が手の届かないところに行ってしまった場合、どんな風に現実を受け止めるのか、というのがこの映画のテーマ。
その死が理不尽で、自己責任ではなく、突然であるほど、苦しいもの。
悲しみに寄り添ってくれる人はなく、周りの思慮のない言動に傷つけられていく二人が、その苦悩の日々を100日という時間の推移にあわせて、それぞれに自分の心に折り合いをつけていく様子が、静かに心に響いていきます。
トム・リン監督自身の体験がもとになっているということで、リアルな心情の描写と、主演のふたりの控えめな演技が素晴らしくて、静かに深く考えさせられる名作でした。
一日一日を大切に生きなきゃなぁ~
事故死というのは突然すぎて、心の準備が出来なくて、取り残されたような感覚になります。
友達と遊ぶのに忙しくて「明日また来るけんね」というばぁちゃんの言葉を上の空で聞いて、「うん、じゃ、また明日ね!」と返した言葉が最後になるなんて。
そんな、明日という日がなかったあの日を思い出しました。
わんわん泣いていいのか、ぐっとこらえればいいのか、なんかすごい変な気持ちで、やっぱり突然の死は辛いってことしか分からなかった10歳の頃。
今でも、あのときもっと会話していれば・・・とか悔やむことがあります。
人というのはやはり、いつも傍に当たり前のようにある(居る)ものに関しては、当たり前すぎて気付かなかったり、ぞんざいに扱ったりして、大切なものを忘れてしまいがちなんだけど、これからはもっと日々を大切に生きようと思える映画でした。
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