兄弟(フランス/グルジア) – アジアフォーカス福岡国際映画祭2014 –

兄弟(フランス/グルジア) – アジアフォーカス福岡国際映画祭2014 –

「兄弟 / Brother」

★★★☆☆

邦題 兄弟
英題 Brother
製作国 フランス/グルジア
製作年 2014年
監督 テオナ・ムグヴデラゼ
上映時間 98分

<あらすじ>

グルジア内戦を少年の視点から鮮明に描く

1990年代初頭、内戦の影が忍び寄る都市トビリシ。銃声が響き、街を逃れる人々も多い中、マイアは二人の息子を育てている。兄ギオルギは休校が続く中で、次第に悪の道に進む。弟ダトゥナは才能豊かなピアニストで、母と兄の誇りである。重苦しい時代、明るいダトゥナの存在はかすかな希望の光だった。ソ連からの独立を模索する小国グルジアの未来であるかのように。

「兄弟 / Brother」

映画は、グレン・グールドに憧れて
ピアニストを夢見る少年ダトゥナの弾くシューベルトの即興曲から始まる。
美しいシーンの中に、時おり銃声がひびく。

内戦の混乱と暴力に巻き込まれる兄弟。
いつ終わるか知れない混乱の中で、
ダトゥナも次第に笑顔を失い、ついには声も出なくなってしまう。

一方、ギオルギは弟思いの優しい兄だが、
祖国が変わっていくと同時に、兄も変わっていってしまう。

ダトゥナ(弟)が登場するシーン(ピアノを弾くシーン)は、安堵と静寂。
ギオルギ(兄)が登場するシーンは、都会の喧騒や革命の動乱。
といった感じで、この映画のコントラストになっている。

テオナ監督は、内戦時14歳だったのだそう。
国家によって、子どもたちが巻き込まれていく理不尽さ。
90年代グルジアの失われた世代を知るドキュメンタリー的な映画だった。

ダトゥナが声と笑顔を取り戻す時、兄も暖かい光に包まれる最後のシーン。
グルジアの子どもたちが明るい未来を取り戻せる日が来ると信じて。

弟役のダトゥナを演じるのは、本当にピアニストを目指す少年だそうで、
彼の綺麗で長い指に終始目が釘付けになった。

兄。公式パンフレットを確認したら、17歳とのこと。
あまりに恰幅がよかったので、17歳に見えなかったのは私だけかな・・・。
福岡市図書館のフィルムアーカイブに収蔵されるそうなので、また機会があればじっくり観たいと思う。

ディレクター懇談
QAもあったはずなんだけど、まだ記事になっていないよう。