頭脳ゲーム(タイ) – アジアフォーカス福岡国際映画祭2017 –

頭脳ゲーム(タイ) – アジアフォーカス福岡国際映画祭2017 –

「頭脳ゲーム / Bad Genius」

※日本公開時「バッド・ジーニアス 危険な天才たち」になりました

★★★★★

邦題 頭脳ゲーム
英題 Bad Genius
製作国 タイ
製作年 2017年
監督 ナタウット・プーンピリヤ
上映時間 130分

あらすじ-公式サイトより

テストをマネーに!スリリングに展開するテスト大作戦

超成績優秀な女子高校生リンは、試験で友人を助けたことから、あるビジネスを思い立つ。試験中に彼女が答えを教え、代金をもらうというものだ。さまざまな手段を講じて試験を攻略する学生たち。リンの売り上げも増加する。そして多くの受験生の期待を背に受け、大学進学統一試験というビッグビジネスに挑む。

タイの名門高校で繰り広げられるカンニングビジネス

タイの名門高校に通う成績優秀なリンは、金持ちの娘グレース、グレースのボーイフレンド パットとカンニングビジネスを始めます。
謝礼は1人1科目3,000バーツ。テストは4つの答えのマークシート方式。
リンはピアノのメロディーを4種類奏でることで答えを教える、というやり方を思いつきます。
ところが、ある試験で2種類の問題が出されピンチに。優等生バンクにバレ、学校にもバレてしまいましたが、それをきっかけにバンクも仲間に引き入れることができ、やがて4人は大学入試統一試験(STIC)での大規模な作戦を考え始めます。

脚本、キャスティング、演出、見事です

何度か出てくるカンニングシーンは、手に汗握らされるし、国境を越えて繰り広げられる後半の展開はスリル満点。
試験に臨む姿は、まさに敵に立ち向かいながら刀を抜く武士といった感じで、(カンニングは決して良いこととは言えないけど)このカンニングが無事成功しますようにと祈ってしまうくらいの臨場感です。
闇に落ちていく優等生バンクと、光のさす方へ歩いていくリン。ふたりの対照的な姿が印象的なラスト。
バンクの実家がクリーニング店を営んでいるってことも皮肉に感じてしまいました。
貧しい若者達が才能とお金の間で揺れ動く姿は見ていてとても切ないのだけど、130分、中だるみなしです。



主演のリン役のオークベープさん、グレース役のウムさん、ナタウット監督。
高校生から大人へと向かうリンの内面をすごくうまく表現してらして、虜になりました。
「頭脳ゲーム」、見る価値ありです!観客賞イケると思いますよ!

観客賞受賞おめでとうございます!!!
ナタウット監督の受賞スピーチはこちらから